【糖質制限を基礎から理解】ダイエットを始める前に見て欲しい糖質の教科書

最近よく聞くようになった言葉、糖質。

“糖”だから、なんか甘い物に入ってそう。
スイーツ?
パン?
砂糖?

確かに、そういうことなら”糖”質を制限することで、ダイエットが成功しそうだね〜。

でも、この理解だとちょっとまだ浅いのです。

一見健康そうで、そんなに甘くもない玄米。
これにも糖質はたくさん含まれています。

今回の記事では、

  • 糖質ってなんなのか?
  • そもそも糖質と炭水化物の違いはなんなのか?
  • 糖質を制限すると、どうしてダイエットに繋がるのか?
  • 糖質は筋肉をつけるために必要?

などについて話していきたいと思います。

脂質の教科書同様リンク、特に結論の終着点はなく、淡々と糖質の概要について書いていきますので、ブックマークなどしながら、暇な時に少しづつ読み進めてくれたらと思います。

💪🏽ざっくり言うと…
  • ざっくり言えない




「糖質≒炭水化物」は三大栄養素のなかの1つ

三大栄養素とは、栄養素のなかでも特に大切な3つの栄養素をまとめたものです。

  • 身体の組織を作るために必須なタンパク質
  • 身体の組織を作り、エネルギーにもなる脂質
  • エネルギーとして利用効率がいい炭水化物(糖質)

この3つが三大栄養素と呼ばれています。

また、これらに

  • ミネラル
  • ビタミン

が追加された五大栄養素というグループもありますが、三大栄養素はこれら2つの栄養素に比べて摂取量が多いことから、「マクロ栄養素」なんて呼ばれ方もします。

五大栄養素 種類

三大栄養素、もといマクロ栄養素は身体作りをする上でまずはじめに管理すべき栄養素なので、当ブログでも頻繁に取り上げています。

マクロ栄養素計算

糖質と炭水化物って何が違うの?

「低糖質ダイエット」も人によっては「低炭水化物ダイエット」と呼んでいたり、なにかとごっちゃになってしまうことが多い2つのワード。

めちゃくちゃ簡単な話ですが、炭水化物は糖質と食物繊維の2種類に分類でき、かつ糖質が炭水化物の大部分を占めるので炭水化物と糖質がごっちゃになりがち、ということなんです。

炭水化物 種類 糖質 食物繊維

ってことはですよ。
糖質と食物繊維はどう違うのかって話になりますよね。

これら2つは、とある1つの定義によって分類されますが、なんだかわかりますか?

それは、「人間が消化できるかどうか」です。

炭水化物は単糖類と呼ばれる最小単位の分子が複数結合することで構成されています。(詳細は後述されています)

人間が炭水化物を摂取したときは、咀嚼から消化が始まり、単糖類まで分解されたところで小腸から吸収されます。

この時、単糖類まで細かく分解し、体内へ吸収できるものが糖質ですが、
複雑な結合により人間の消化酵素では単糖類まで分解できず吸収されないものが食物繊維なのです。

「人間が消化できるかどうか」というたった1つの違いだけですが、身体にもたらす影響は大きく異なります。

画像




炭水化物の構造

上記の、「炭水化物は単糖類と呼ばれる最小単位の分子が複数結合するぴーちくぱーちく」ってちょっと分かりづらかったですよね。漢字使うとなんか知識人みたいでかっこいいな〜って気持ちで書きました。ごめんなさい。

なんかコマけーのがたくさん繋がってるよー。でも、このままじゃ複雑で吸収できないから、細かく分解して吸収するよーってことです。

で、その「コマけー」のが、なんかかっこよく「単糖類」って呼ばれてるわけです。

まことに勝手で炭水化物に申し訳ないのですが、炭水化物の構造を人間関係に例えてみました。

単糖類

僕です。
ぼっちです。

これが、単糖類だとしましょう。

二糖類

同じ単糖類の友達ができました。
結合してます。(変な意味ではないです)

単糖類が2つ繋がっているので、二糖類と呼びます。

こんな感じで友達が増えていくと、たくさんたくさん結合します。

多糖類

ぼっちだった僕ですが、友達がたくさんできました。

多くの単糖類が結合しているので、多糖類と呼びます。

  • デンプン
  • デキストリン
  • グルコース
  • セルロース

なんて聞いたことありませんか?
これらが、単糖類がたくさん繋がっている多糖類にあたります。

人間がデンプンなどの多糖類を摂取した場合、唾液や胃液といった消化液によって、単糖類まで分解されていきます。

「いやいや、俺らの友情はそんなに簡単に切れるもんじゃねぇ!」
「ズッ友!!!!」

って多糖類もたまにいます。

人間の消化液なんかでは、彼らの友情を断ち切ることはできません。

食物繊維

そうです。
食物繊維です。

彼らは単糖類に分解できないので、人間に消化されることなくうんちとしてそのまま体外へ排泄されるのです。

炭水化物の大体の構造がわかったところで、それぞれの細かい種類などについて見ていきましょう。

単糖類の種類

炭水化物の”元”となる単糖類は全部で3種類です。

  • グルコース
  • フルクトース
  • ガラクトース

グルコース

グルコース

なかでも、もっとも多く存在しているのがグルコースです。

体内では、血糖という形で血の中を浮遊していたり、「脳の唯一のエネルギー源」と言われているのもこのグルコースですので、とっても大切な栄養素のうちの1つです。

吸収され血液中に入るとそのまま血糖として機能するため、摂取すると血糖値をそのまま上昇させます。(血糖値については後述します)

フルクトース

フルクトース

フルクトース(別名:果糖)という名前から「果物の糖質=フルクトース」と勘違いされがちですが、多く含まれているというだけでグルコースも同様に含まれています。

フルクトースは血糖になり得ないことから、摂取しても血糖値を急激に上昇させることはありませんが、特に体脂肪として合成されやすいという特徴を持っているのでダイエッターは注意が必要です。

ガラクトース

ガラクトース

乳製品に存在するラクトース(乳糖)を構成している単糖類の1つ。

ガラクトース単体で存在していることが稀なため、特筆すべき情報はありません。

あんまり知らないだけじゃ。。。

二糖類の種類

二糖類は結合している単糖類の種類、また結合の仕方によってかなり多くの種類がありますが、ここでは主な種類の二糖類のみ紹介します。

  • スクロース
  • マルトース
  • ラクトース

スクロース

スクロース

いわゆる「砂糖」です。

グルコースとフルクトースが結合している砂糖を多量に摂取してしまうと、フルクトースを過剰に摂取してしまうことに繋がります。
フルクトースは血糖値を急激に上昇させないかわりに、体脂肪として合成されやすい特徴があるため、摂取は適度にしておきたいものです。

ですのでエネルギー補給で糖質を摂取する場合、砂糖よりもグルコースそのもののほうがオススメなのです。

スポーツ用のグルコース(ブドウ糖)ってよく見かけますもんね?

マルトース

マルトース

グルコースが2つ結合しているマルトース(別名:麦芽糖)。
構造も簡単で、消化吸収が素早いためグルコース同様、血糖値を高めます。

ラクトース

ラクトース

ガラクトースとグルコースが結合したラクトースは、主に乳製品に含まれます。
この結合を上手に分解できない人のことを乳糖不耐症といい、乳製品でお腹をくだしてしまうことが多いです。

ホエイプロテインなどの牛乳由来のプロテインパウダーを購入する際なども、乳糖不耐症の方であれば乳糖が極力含まれていないものを選ぶなど、注意が必要です。

多糖類の種類

多糖類もまたまた種類が豊富なので、主な種類のもののみを紹介していきます。

  • デンプン
  • デキストリン
  • グリコーゲン
  • セルロース

デンプン

デンプン

小学校の実験なんかでもやったもしれませんが、白米をずっと噛んでいると甘くなってきますよね?
唾液によってデンプンが少しづつ分解され、グルコースとなり甘みを感じることができるんです。

グルコースやマルトースよりも、かなり結合が多いので少々消化吸収に時間がかかるため、グルコースほど血糖値を急激に上昇させることはありませんが、それでも血糖値を上げやすい栄養素の1つです。

デキストリン

デキストリン

デンプンがやや分解された状態と理解しておけば、ひとまず大丈夫です。

デンプンよりも吸収されやすい状態にあるため、血糖値を上昇させやすいという特徴をもちます。

先程から言及してる「血糖値の上げやすさ」についての詳細は後述していますが、簡単にいうと「吸収が早い=血糖値を上昇させやすい=すぐにエネルギーとして利用できる」というわけあります。

ですので、グルコースやデキストリンは運動時の効率のいいエネルギー源としてサプリメントで利用する方も多いですし、僕も実際にデキストリンを飲んでいます。

グリコーゲン

グリコーゲン

グリコーゲンはやや特殊で、食品などにはほとんど存在しません。

え、じゃあどこにあるの?

グリコーゲンは人間の体内で作られるんです。

デンプンやデキストリンなどにより摂取したグルコースは、主に肝臓や筋肉などでグリコーゲンという形で再合成された後に貯蔵され、グルコースは必要になったときに、このグリコーゲンを必要量分解してグルコースを補填するのです。

貯金みたいなもんだね!

セルロース

セルロース

最後に紹介するセルロースは、結合が複雑で人間には分解できないので食物繊維に分類されます。

食物繊維の主な働きとして、腸内環境を整える整腸作用があります。
お通じが良くなったり、他の栄養素の吸収を適度に制限したり。。。

食物繊維については後日別記事にしようかと思います。(予定←)

池田あゆみ twitter

糖質制限=血糖値のコントロール

先ほどから、「血糖値がどれだけ上昇するのか」ということをしつこく言及してきました。

身体作りのための糖質管理において、血糖値の上昇率というのは非常に大切な要素ですので、詳しく見ていきましょう。

見ていきましょうとかいいましたが、かなり昔に動画も作ってます。
そっちを見てもらえるとより簡単かもしれません。

血糖値の上昇率を示すGI値とは?

まず、GI値(グリセミック・インデックス)という言葉を理解しましょう。

グルコースを摂取した場合の血糖値の上昇率と比較し、何%血糖値を上昇させるのかを示したものがGI値です。

「グルコース=血糖」だから、グルコースを摂取した時はダイレクトに血糖値が上昇するんだもんね!

次のサイトで主な食品別のGI値を確認することができます。

一部だけ、見てみましょう。

GI値 表

精白米のGI値が81なのに対して、同じお米でも玄米のGI値は55です。
同様に、食パンは91ですが、全粒粉の食パンは50

精白されていない穀物のほうがGI値が低いことが分かります。

でも。GI値が低いとどうなるの?
GI値を管理して血糖値の上昇を抑えることで、「インスリン」の分泌を抑えることができるんだよ!
インスリン!!
また難しい専門用語が出てきた!!!

【インスリンはダイエットの敵】糖質制限ダイエットのメカニズム

人間の体内環境は常に一定に保たれるように、ホメオスタシスという機能が備わっています。

ホメオスタシス!
恒常性だね!!
なんでインスリンは知らないのに、ホメオスタシスは知ってるんだよ。。。
キャラ設定どうなってんの?ブログの管理人さん?

💪🏽筋肉メモ

-ホメオスタシス(恒常性)-
生物および鉱物において、その内部環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向。

*wikipediaより

つまり、グルコースなどの糖質を摂取し血糖値が上昇すると、ホメオスタシスにより身体は上昇した血糖値を正常値まで下げようとするのです。
同様に、血糖値が低下した場合は貯蔵しておいたグルコース(グリコーゲン)を放出することによって、血糖値を上昇させます。

このように血糖値を調整しているホルモンが、インスリングルカゴンです。

インスリンは、血糖を筋肉、脂肪、肝臓といった組織に運び込み、身体の一部として合成することで血糖値を低下させます。

対照に、グルカゴンは身体の一部として合成されたグルコースを分解し、血中に放出することで血糖値を高める働きを持っています。

GI値の高い糖質を摂取すると血糖値が急激に上がるため、インスリンも大量に分泌されます。
つまり、「GI値が高い=血糖値を高めやすい=インスリンが分泌されやすい」ということなんだよ。
これが血糖値調整のメカニズムなのか〜
でもなんでインスリンがダイエットの敵なの?

勘のいい人ならもうお気づきかもしれませんが、インスリンは血糖を体脂肪として合成させてしまう働きも持っています。

基本的に血糖はグリコーゲンという形で肝臓や筋肉に貯蔵されますが、それらの貯蔵量が満タンの時は最後の手段として体脂肪という形で血糖を貯蔵します。

確かに、それは嫌だな〜
し☆か☆も!

インスリンは血糖だけでなく、脂肪酸などのその他の栄養素も体脂肪として合成してしまうのです。

つまり糖質制限ダイエットでは、この体脂肪を合成する働きを持つインスリンをそもそも分泌させないように糖質を制限してしまおうというダイエット方法なのです。

あれれ〜?でも、このブログではインスリンを推奨するような記事があるよ〜??
勘のいいガキは嫌いだよ。

インスリンは体脂肪も合成しますが、筋肉の合成もサポートします。
ダイエットではなく、筋肉を付け体重を増やしたいと思っている方はインスリンの働きを上手に使うことで、より効率よく筋肉をつけることができるのです。

筋肉をつけたいなら糖質を摂取しろ!

と、いうわけでGI値の高い糖質を摂取することによりインスリンを分泌させ、筋合成を活発にさせるというのは、筋肉をつける上で主流の方法なわけですが、もちろん注意すべきポイントもあります。

GI値が高い糖質を摂取していいのは、トレーニング中、後のみ

これは、吸収が早い栄養素を摂取した時の、栄養素の血中濃度を示したグラフです。
吸収が早い栄養素ですから、

  • GI値が高い糖質
  • ホエイプロテイン

なんかが、これに当たります。

グラフの特徴として、短時間で濃度がピークになるがすぐに元に戻ります。

対照にこちらは吸収が遅い栄養素を摂取したときの血中濃度を示したグラフです。

  • GI値が低い糖質
  • カゼインやソイプロテイン

なんかがこれに当たります。

特徴として、ピークに達するまでは遅いですが比較的長時間高い血中濃度をキープできます。

日常的にはなるべく吸収の緩やかな栄養素を摂取し、長時間栄養が供給できている状態を作り出すことで「カタボリック」と呼ばれる筋肉が分解されやすい環境を避けることができます。

しかし、トレーニング後などのタイミングでは瞬間的に筋合成を活発にさせたいので、吸収の早い栄養素、つまり

  • GI値が高い糖質
  • ホエイプロテイン

などを摂取し、筋肉を作り上げていく方法が適切なのです。

以上が、高GI食品で筋肉を作り上げていく際の注意点です。

筋グリコーゲンを高めて速攻筋肥大させよう

糖質が筋合成に効果的なのはインスリン分泌による筋合成の促進だけではありません。

糖質は基本的にグリコーゲンという形で筋肉と肝臓に貯蔵されますが、筋肉に貯蔵されるグリコーゲンつまり「筋グリコーゲン」が筋肥大においてめちゃくちゃ重要なのです。

と、いう話は別記事でまとめてありますので今回は要約だけ。

💪🏽ざっくり言うと…

グリコーゲンを貯蔵量を増やすことで、

  • エネルギッシュでよりハードなトレーニングができる。
  • 筋分解を抑制し、筋合成を活発にすることが出来る。
  • 筋肉が大きくなる。

グリコーゲンの貯蔵量を増やすためには

  • トレーニング後の素早い炭水化物補給
  • 一週間、炭水化物摂取量のコントロール(グリコーゲン・ローディング)

特筆すべきは、「糖質を的確に摂取し筋グリコーゲンを貯蔵することで、そもそも筋肉がデカくなる。」ということです。

あれ?筋肉はタンパク質じゃないと合成されないんじゃないの?
糖質なのに筋肉がでかくなるの?
いい着眼点だね!

同じようなことを疑問に思った方、筋肉についてかなり勉強されていますね!いい感じです!!

ここでさらにもう一歩、筋グリコーゲン貯蔵による筋肥大なんかを理解すると、もっと理解が深まりますし、さらに効率のいい糖質摂取が実践できるかと思いますので、ぜひグリコーゲンの記事を理解していただきたいです。(実際、記事の内容はやや難しめです。ごめんなさい。)





またまた長文記事となってしまいました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。そしてお疲れ様です←

糖質制限ダイエットや低GIダイエットなど、名前ばかりが有名になっていきダイエットの根本的なメカニズムを理解されていない方が多いように感じたので、今回はまた糖質の概要をまとめるような記事を作りました。

このように僕は基本的にブログを通じて、栄養素の基礎を発信していきます。

効率のいい方法論ばかりが注目されがちな現代ですが、「基礎からしっかり学びたい!」という方のためになればいいなぁなんて思っていますので、そういう方は当ブログのブックマーク、もしくは僕のTwitterアカウントなんかをフォローしてくださると助かります。

ではでは!!

P.S.

身体作りのためのマクロ栄養素の管理方法についてセミナーしますので、お時間ある方はどうぞ。
今週末の土曜日(6/30)で、料金はかかりません。