【筋トレ】バーベルのグリップを一から考える。
筋トレでの僕のおすすめのバーベルのグリップ方法を紹介します。(´・ω・`)
この記事では、筋トレでの正しいバーベル、ダンベルのグリップ方法を学ぶことができます。
グリップを改良するだけで、筋肉への効き方が大きく変わってきますので、これを機会に見直してみてはいかがでしょうか。
- 手にマメができる人はグリップを見直してみる必要あり。
- プル(引く)系の種目とプッシュ(押す)系の種目では、グリップはまるっきり違う。
- いいグリップ = 力が入りやすいグリップ = 怪我をしないグリップ。
目次
「グリップ」と言われてどんなことを思い浮かべますか?
手の間隔が広いワイドグリップ?
手の感覚を狭めたナローグリップ?
逆手で握るリバースグリップ?
確かにこれらも「グリップ」ですが、今回のテーマはもっと根本的な「握り方」の話です。
- そもそも手のひらのどの部分で握るのか
- どこに力を入れるのか
- 親指は巻くのか、巻かないのか
などなど、非常に初歩的な話ではありますが、グリップを工夫するだけで筋肉への効き方が大きく変わってきますのでこれを機会に見直してみてはいかがでしょうか?
プル系種目とプッシュ系種目ではバーベルのグリップが違う
筋トレの種目は、その動作、バーベルの持ち上げ方によって大きく2種類に分類することができます。
プル系種目
引く動作で筋肉を鍛えるプル系種目はメジャーなもので
- デッドリフト
- ラットプルダウン
- ベントオーバーロウ
などが挙げられます。
バーベルは手のひらから逃げるように負荷が掛かりますので、それを逃がさないようにしっかりとホールドする必要があります。
ですので、プル系種目で特に大切なのはバーベルを手のひらに維持するための「ホールド力」です。
プッシュ系種目
押す動作で筋肉を鍛えるプッシュ系種目は
- ベンチプレス
- ダンベルプレス
- ショルダープレス
などです。
先程のプル系種目と違い、バーベルは手のひらに埋まるように負荷が掛かりますので特に強く握らなくともバーベルをコントロールすることができます。
そのかわりに、正しい位置でバーベルを握らないと手首を痛めてしまう可能性があるので注意が必要です。
このように、プル系種目とプル系種目では手のひらに掛かる負荷の性質が違いますので、もちろんグリップも変わってきます。
それぞれの種目における僕のおすすめのグリップ方法を紹介しますので、参考にしてみてください!
デッドリフトなどのプル系種目でのグリップ
まずはデッドリフトを例に紹介していきます。
僕はデッドリフトは基本的にサムアラウンドでオルタネイトグリップを採用しています。
-サムアラウンド(グリップ)-
バーベルを握る4本指を親指でしっかりと閉じるグリップ。
最もオーソドックスなグリップ。
対照に、親指を巻かないグリップ(サル手)をサムレスグリップと呼ぶ。
オルタネイトグリップは右手をオーバーハンド(順手)左手をアンダーハンド(逆手)、と言ったように左右交互で握るテクニックですが、今回はテーマから逸れるので特に言及しません。
今回特に紹介したいのは、手のひらのどの部分でバーベルを握るのかということです。
【プル系種目グリップの心得-その1-】バーベルは指の第三関節に埋め込むべし
まずは、このグリップをどう思いますか?
一見、普通のサムアラウンドグリップに見えますが、僕は正直このグリップが苦手です。
このグリップは以下の画像のように、
かなり深い位置まで手を差し込んでしまってから、バーベルを握ってしまっています。
決して間違いではないのですが、僕はこのグリップだとバーベルが手の中で滑る(回転する)ような間隔があり、ホールド感が弱く感じます。
特に指の付け根にマメが出来ている人はこのようなグリップをしているのではないでしょうか?
バーベルが手の中で皮膚を圧迫して、このようなマメが出来てしまいます。
そこで僕がおすすめしたいグリップがこちら。
まず、指の付け根の関節(第三関節)のシワにバーベルを埋め込むよう手を当てて、
握ります。
グリップが浅いので一見ホールド力が弱いように見えますが、関節の隙間にバーベルを埋め込んでいるので握力をしっかりと伝えることができます。
さらに、この浅いグリップがおすすめな理由がもう一つあります。
【プル系種目グリップの心得-その2-】手首がまっすぐになるように
わかりやすいように、ラットプルダウンを例にして見ていきましょう。
先程のデッドリフトのように、バーを深く握ってしまうと、
このように手首をこねてしまいます。
この状態だと、手首を屈曲させる腱に負担がかかり腱鞘炎などで手首を痛めてしまいます。
また、バーが前腕に対してまっすぐに引けないので、力を上手に伝えることができません。
ラットプルダウンでもやはり、指の付け根の関節(第三関節)にバーを埋め込むようにして、
握ります。
こうすることで、手首の正しいポジションを保ち、バーを前腕に対してまっすぐに引くことができるのです。
ちなみに、僕はプル系種目で軽い重量を扱う時は、親指を巻かずにバーに沿わせるグリップが好きです。
このグリップだと肘をしっかりと開けるイメージがあり、広背筋を丁寧に刺激することができます。
【プル系種目グリップの心得-その3-】フックグリップ
4本指を親指で閉じるサムアラウンドグリップ。
これが、一番オーソドックスなグリップですが、決して一番ホールド力が強いグリップというわけではありません。
デッドリフト、パワークリーンなどの高重量を扱うプル種目で時々使われる、親指を4本指で閉じるフックグリップというものをご存知でしょうか?
おそらく、これが最もホールド力の強いグリップになります。
【超マニアック】
バーベル70kgを保持する動画。
オーソドックスなオーバーグリップで握ると保持するのに筋力を使い前腕は固く収縮しますが、フックグリップを使えば前腕に力を入れずに簡単に保持できます。
背中のトレーニングで握力が疲れちゃう人におすすめです!
↓↓フックグリップのやり方↓↓ pic.twitter.com/3LzeLD2KH8— 池田あゆみ@菜野人💪🏽 (@ayuphonse) 2017年11月8日
動画前半はサムアラウンドグリップを使い75kgのバーベルを持ち上げていますが、前腕が固くなっていることから握力を消費していることがわかります。
しかし動画後半、フックグリップを使っている時はどうでしょうか?
同じ75kgですが、握力を全く使わないので前腕の筋肉が収縮せず、ゆるい状態を保っていることがわかります。
このように、フックグリップでは最小限の握力でバーベルをホールドすることができるんです。
- 指の付け根の関節(第三関節)にバーベルを埋め込むように浅く握る。
- 手首はこねずに、前腕に対してまっすぐにバーベルを引く。
- フックグリップは最強。
ベンチプレスなどのプッシュ系種目でのグリップ
プッシュ系種目では、バーベルは手のひらに埋まるように負荷が掛かります。
ですので、プル系種目のように強く握ってバーベルをホールドする必要はありません。
注意するべきなのは、手のひらのどの部分でバーベルを押すべきなのかということです。
初心者によくありがちな手首が立っていないグリップを悪い例として見てみましょう。
バーベルを“握る”ことを考えたしまっているために、プル系種目のように浅い位置でバーベルを握ってしまい手首が寝てしまいます。
【プッシュ系種目グリップの心得-その1-】手首を立てて力のズレを減らすべし
そもそも、手首を立てるとはどういうことなのでしょうか。
バーベルを浅い位置で握り、手首が寝てしまっている状態の場合の画像です。
プッシュする力は前腕の延長線上に働きますが、浅い位置でバーベルを握ってしまうとバーベルの重力とプッシュする力の間にズレが生まれてしまっていることがわかります。
この状態になるとズレが生じるために100%の力をバーベルに伝えることができないほか、手首に過度に屈曲する力がかかっていしまうので手首を怪我してしまう恐れがあります。
この力のズレを最小限に抑えるために、バーベルが前腕の延長線上に乗るようにセットする必要があります。
上から見るとこんな感じ。
前腕の延長線上にバーベルが乗っていることが分かります。
少々握りづらいですが、そもそもプッシュ系種目の場合バーベルを強く握る必要はありません。
【プッシュ系種目グリップの心得-その2-】サムレスグリップ
上の画像は親指をバーベルに巻きつけるサムアラウンドグリップですが、プッシュ系種目ではバーベルを強く握る必要がありませんのでサムレスグリップを使うこともできます。
4本指のみでバーベルを抑えます。
サムレスグリップでは、バーベルの重力とプッシュする力のズレを最小限に抑えることができるのが魅力です。
【プッシュ系種目グリップの心得-その3-】ハの字グリップ
ベンチプレス世界チャンピオンの児玉大紀選手が考案したハの字グリップは、前腕の延長線上にバーベルをセットしつつも、バーベルをしっかりと握れることができるグリップです。
通常のサムアラウンドグリップでは親指が邪魔でバーベルを適切な位置にセットすることがむずかしいですが、指先をハの字に閉じることで親指でバーベルをホールドしつつもしっかりとプッシュできるポジションを作ることができます。
自己ベストに挑戦する時など、ここぞ!という時にぜひ実践してみてください。
- 強く握る必要はない。
- 前腕の延長線上にバーベルをセットするべし。
- そのためには、サムレスグリップ、ハの字グリップが有用。
いかがでしたでしょうか。
グリップだけで4,000字を超えるボリュームになってしまいましたが、僕にとってグリップとはそれだけ考える価値のあるものです。
もし、今までグリップについて特に考えてこなかったならば、この記事がきっと参考になったかと思います!
当サイトは当初「栄養管理」についてのみ発信していく予定でしたが、もし「筋トレのやり方」についても興味を持って頂けるようでしたら今後はそちらの記事も作っていきますので応援コメント、シェアをぜひお願い致いたします〜(^ω^ )