【減量期におすすめ!】HMBサプリメントの効果と摂取方法を解説
前回、HMBのマーケティングの謎について迫りました。
【騙されないで!】最近のHMBサプリメント広告が怪しすぎる。
- 斬新な販売方法で実態のよくわからない粉を売っている業者がある。
- 「全額返金保証」は全然返金されない。
- 購入先をしっかりと選ぶ必要がある。
だから今日はHMBの効果について見ていこう!
販売者によっては誇大すぎる広告を使い、HMBについて間違ったイメージを消費者にもたせてしまっている場合がありますが、HMBは正しく使えば優秀なサプリメントとして十分に効果を発揮することが出来ます。
今回は、”プロテイン20杯分(笑)”などという安易な紹介ではなく、HMBの体内でのメカニズムとそれによりもたらされる効果について、詳しく解説していきたいと思います。
- 筋肉の分解と筋疲労を抑える。
- 筋合成を活発にする。
- 吸収速度が緩やかなため、減量中の筋分解抑制に有効。
- 減量期やダイエットなどで有効活用できる。
目次
HMBサプリはロイシンの代謝物
β-hydroxy-β-methylbutyrate(3-ヒドロキシイソ吉草酸)、つまりHMBはロイシンの代謝物として知られています。
そもそもロイシンとはBCAAの一種で、BCAAの中でも特に筋合成を活発にする作用が強いことから多くのトレーニーに人気のサプリメントです。
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HMBサプリ≒ロイシン
基本的に、栄養素というのは摂取したままの状態では体内で上手に使うことができません。
タンパク質であればアミノ酸に、炭水化物であればブドウ糖に変換(消化)されてから吸収されて使われますよね。
つまり、“HMB”という成分は身体がロイシンを上手に利用するために形を変形させた状態ということなのです。
HMBサプリメントはロイシンの効果を最大限に発揮する。
上記のような代謝の工程を飛び越えることでロイシンの効果を最大限に発揮させることができるのが、今回紹介しているHMBサプリメントなのです。
でも、HMB自体はれっきとしたサプリメントなんだよ。
このHMBという成分は、他の人気サプリメントに比べるとまだまだ歴史は浅く、研究の数も雲泥の差です。
それでも、学術論文検索エンジンであるGoogle ScholerでHMB(β-hydroxy-β-methylbutyrate)について検索すると、約1,810件の論文がヒットします。
さらに面白いことに、ここに”muscle”というキーワードを追加して検索してみると、1,540件もの論文がヒットするんです。
1,810件あるHMBについての論文のうち、”muscle”つまり筋肉と関係している論文が1,540件なんです。
それほどにHMBは筋肉と関係が深く、新しいボディメイクのためのサプリメントとして注目されているんです。
HMBの効果はロイシン(BCAA)と”ほぼ”一緒
以下、1996年にアイオワ州立大学により発表された論文です。
”Effect of leucine metabolite beta-hydroxy-beta-methylbutyrate on muscle metabolism during resistance-exercise training”
(レジスタンストレーニング(筋トレ)の実施中に、ロイシンの代謝物であるHMBが筋代謝にもたらす影響)
こちらが、HMBのパイオニア的な研究となっています。
こちらの論文は無料で読めるようになっていますので、興味がある方はどうぞ。
こちらの論文で発表されているHMBの効果は以下のようになっています。
- 筋トレに起因する筋分解の抑制
- 血漿CPK(クレアチンフォスフォキナーゼ)の減少
- 挙上重量の向上
- 除脂肪体重の上昇
血漿CPKは筋トレによる疲労(ダメージ)に比例して上昇しますので、これらの事からまとめるとHMBは筋肉の分解と筋疲労を抑え、筋合成を活発にし筋肉の機能を高める効果があると言えます。
筋肉のメンテナンスって印象だね。
HMBとロイシンの2つの”違い”
実際にHMBの効果を見てみるとそれらは非常にロイシンと酷似していることがわかります。
それもそのはず。
ロイシンが機能するためにはHMBに代謝される必要があるのですから。
HMB=ロイシン
と考えてもらっても構いませんが、サプリメントとして摂取する場合には少々違いがあるので注意が必要です。
その違いとは大きく2つに分けることができます。
吸収速度
ロイシンは摂取後30分たらずで血中のロイシン濃度がピークになるのに対して、HMBでは約2時間掛かります。
ロイシンは吸収速度が早いことから、トレーニング直前に飲むことでその効果を実感することが出来すが、HMBの場合は吸収が緩やかなためにそのような使い方が出来ません。
【徹底比較】ホエイプロテインとソイプロテイン、どっちが優れているの?
最も推奨されているHMBの摂取方法は1日掛けて少量を摂取し続ける方法です。
何度も言いますがHMBは血中濃度がピークになるまでに時間が掛かります。
これは、血中濃度が低下していくのも緩やかだと言うことです。
4時間間隔でHMBを少量ずつ摂取し続けることで、HMBの血中濃度を常に高く保つことができ、それにより1日中、HMBの効果を持続させることができるんです。
「筋分解予防」の効果が一日中続いてくれるのは凄く嬉しいよね!
インスリン依存
ロイシンの場合は筋肉に取り込まれるためにインスリンに依存する必要があります。
インスリンは血糖値の上昇に反応して分泌され、血中の栄養素を様々な組織に取り込む働きを持ちます。
一方HMBはインスリンに依存せずとも効果を発揮することが出来ます。
減量中などで炭水化物の摂取を制限している場合はロイシンやBCAAといったサプリメントは一部の効果が発揮されづらいですが、HMBの場合は炭水化物の摂取量関係なく効果を発揮できるので減量中におすすめのサプリメントと言えます。
「炭水化物を摂取しないと効果を引き出しきれないBCAA」vs「炭水化物の摂取なしでも効果的なHMB」
【飲み方】HMBサプリメントは4時間おきの摂取がおすすめ!
まず、HMBの摂取目的としては、減量中の筋分解抑制が一番おすすめです。
BCAAのように吸収が早く急激に血中濃度を高めることが出来るサプリメントであれば、それにより筋合成を瞬間的に活発にさせることが出来ます。
このタイミングでプロテインなどを摂取することで筋肉を大きくすることが可能です。
しかし、HMBは吸収が緩やかなためそうは行かず、一日を通して血中濃度を高く保つことに適したサプリメントです。
減量中などの栄養素が不足している環境では筋分解が活発になってしまいますが、ここでHMBを使用することで筋分解を抑制することが出来るんです。
ですので、ここで紹介する摂取方法は減量中の筋分解抑制を前提にしていることをご理解ください。
-HMBの摂取方法-
HMBの1日の目標合計摂取量は3gです。
まず起床直後にHMBを摂取しましょう。
この効果が約4時間継続します。
次の摂取タイミングは、前回の摂取の4時間後です。
1日24時間のうち16時間活動する場合であれば、4時間×4セットですので、上記のような摂取方法を4セット繰り返してください。
睡眠中の筋分解も要請したい場合は5セットです。
このプランだと計5回の摂取ですので、
3g÷5回=0.6g/回
一回の摂取量は0.6gが適切です。
そもそも「1日3g」のようなOne size fit all的な考え方は適切ではありません。
本来であれば体重に対して何gのように、その人にあった摂取方法を取る必要がありますが、HMBは何よりもまだ研究不足なサプリメントです。
過剰症なども正確には分かっておらず、1.5g摂取グループ、3g摂取グループ、そして6g摂取グループで比較した時に3g摂取グループで最も筋合成が活発だったから、という理由から3gという数字が弾き出されています。
オススメのHMBサプリメント
BCAAやクレアチンなどと比べるとまだまだ研究不足な成分であるHMBですが、十分に試してみる価値のある成分だと思います。
減量期などに是非試してみてはいかがでしょうか。
その際は是非、フィードバックを頂けると参考になります。
全額返金保証は疑ってかかるべし!
ヴィーガンのHMBサプリメント
ヴィーガンでも摂取できるHMBサプリメントを紹介します。
そもそもHMBという成分を生産するにあたり、動物性のものが使われているかどうか不明です。
が、カプセルになっているものはカプセル事態に動物性の成分が含まれていることが多いので注意してください。
以下のサプリメントはメーカーがヴィーガンであることを公表しているので安心して摂取することができます!
MYPROTEINの製品はAmazonで買うよりも、ホームページで買った方が安くなります!
初回限定特典なんかもあるので、ぜひ利用してみてくださいね!
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