脂肪を筋肉に変えるには
よく、筋トレをして脂肪を筋肉に変える、とか
腹筋をしてお腹の脂肪を筋肉にする、とか聞きますが、
脂肪は筋肉にはなりません!
☆ざっくり言うと
- 構成する分子の違いにより、脂肪は筋肉になれない。
- 脂肪の減少と筋肉の増加は同時に起こらない。
窒素が足りない
脂質(脂肪)を構成する分子はC(炭素)、H(水素)、O(酸素)の3つですが、タンパク質(筋肉)はこれに加えN(窒素)で構成されています。
脂肪のようCHOで構成されている栄養素として、炭水化物が挙げられます。
これらは体内で代謝(分解、合成)をすることにより作り変えることができますが、そもそもNという材料足りていないため、脂質(筋肉)をタンパク質(筋肉)を変えることはできません。
あくまで比喩表現?
脂肪を筋肉に変える。
これはあくまで比喩表現なのでは?
と、僕も思っていました。
脂肪が燃焼され少なくなり、筋トレにより筋肉が大きくなること、つまり理想の体に変化した状態を脂肪が筋肉に変わった、と表現することは可能ですがこの言い回しは誤解を招くためあまり好ましくはありません。
なぜなら、
脂肪の減少と筋肉の増量は同時には起こらないからです。
身体の変化の状態は3つに分類することができますので、見ていきましょう。
- 変化なし
- 増量中
- 減量中
この状態は消費カロリーと摂取カロリーが均衡していて、体重の増減がない状態です。
消費カロリーに対し摂取カロリーが過多の場合、過剰分のカロリーが体組織として合成され体重が増加します。どのような形(筋肉、脂肪もしくはその他)で合成されるかは過剰した栄養素、また運動レベルによって決まります。
摂取カロリーに対し消費カロリーが過多の場合、不足分のカロリーが体組織を分解することによって補われるため体重が減少します。どの組織(筋肉、脂肪もしくはその他)が分解されるかは不足した栄養素、また運動レベルによって決まります。
脂肪が分解されている場合は、身体が減量中にあり不足分のエネルギーを脂肪を分解することによって補っています。
この場合、エネルギー(栄養素)が過剰していないため筋肉を合成するための材料がありませんので筋肉が増えることはありません。
逆も同様に、筋肉が増えている場合はエネルギーが足りている状態ですので脂肪を分解しエネルギーを生み出す必要が無いため脂肪が減ることはありますん。
このような基礎的な栄養学を理解していれば悪質なサプリメント広告に引っかかることはありません。
また、実際にダイエットやバルクアップに挑戦する際の参考にして頂ければ幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました。